#17 ウエイトトレーニング講座③
今回は「ピリオダイゼーション」についてシェアします。ピリオダイゼーションとは期分けのことで、すでに紹介した3つのフェーズを実際にどのようにして期間で区切っていくのかを具体的に書いてみます。
ちなみに、この前の学期で取っていたウエイトトレーニングの方法論の授業の期末テストで同じようなことをしました。どのような問題だったかというと、大学3年生のアメフトのワイドレシーバーの選手を想定してオフシーズン26週間のコンディショニングメニューをデザインしろ、というような感じです。なのでこれを高校野球選手に置き換えて実際にデザイン例を紹介してみようと思います。
ケース1:秋の神宮大会が年内最後の公式戦で、そこから選抜甲子園に出場すると仮定した場合(今年の選抜甲子園は中止になってしまいましたが。。)のオフシーズントレーニング
<12月〜2月(13週間)>
トレーニング頻度:週3回
1〜5週:筋肥大期
6〜9週:最大筋力期
10〜13週:パワー
スタンダードにオフシーズンのトレーニングプログラムを組んでみました。だいたい4週間をひとつのサイクルにして期間を区切るのですが、13週間あるということで筋肥大期を1週プラスしました。実際のトレーニング種目・セット数・挙上回数・セット間インターバルは前回の投稿を参考にしてください。
ケース2:新1年生入学後、1年秋に公式戦でデビューすると仮定した場合
<4月〜8月(22週間)>
トレーニング頻度:週3回
1〜4週:トレーニング適応期
ウエイトトレーニング未経験の選手が多いと考えられるので低い強度(最大挙上重量の30~50%)程度でスクワット等のフォームとごくごく基礎的な筋力をつける。
5〜7週:筋肥大
8〜10週:最大筋力
11〜13週:パワー
14〜16週:筋肥大
17〜19週:最大筋力
20〜22週:パワー
ケース1では4週ごとにピリオダイズしましたが、このケースでは適応期に4週使うと残りが18週になったのでひとつのサイクルを3週にしてそれを2回繰り返すという形にアレンジしました。なぜ6週をひとサイクルにしないかというと、トレーニングの仕方に細かい期間で違いをつけることで筋肉により効果的に刺激を与えられ、より大きなトレーニング効果が期待できるからです。6週間ずっと同じ内容(例えば筋肥大)をしていると筋肉がその種類の刺激に適応してしまってある意味でマンネリ化してしまいます。ですので、違った種類の刺激を与えることが重要になります。これは、普段のトレーニングでも同じ種目ばかりをするのではなくて同じ筋肉をターゲットにしていても種目を変えることでより効果が大きくなることにも通じるものです。