野球の未来

野球×科学

#12 投手に心肺機能はやはり必要なのかもしれない?

しばらく更新が滞っていましたが、大学院が学期間の休暇に入って時間が取れるので、なるべくコンスタントに記事をアップしていこうと思います!

前回の記事で投手に必要なのは瞬発的な筋力であって、持久力は必要ではないと言いましたが、面白い記事を発見して早速少しだけ意見が変わりました。結論から言うと、一番大事なのは瞬発的な筋力で間違いないが、少しは心肺的な持久力も必要になるんじゃないかという感じです。ちなみに記事を書いたのは、アメリカ・メジャーリーグテキサス・レンジャーズでトレーニングコーチのトップの役職を務めている方です。

記事の中では、ピッチングは間違いなく瞬発力を要する動作で、ピッチングモーション自体には持久力は伴わないとされています。ところが、持久力 (有酸素能力; Aerobic capacity) は筋肉の回復能力に大きな役割を果たすそうです。具体的には、試合中に1イニングを投げ終えた後のイニング間での (筋肉) の短時間での効果的な疲労回復、また登板日を終えた後から次の登板日までの疲労回復を高める副交感神経の活性化は心肺的持久力が高い方がより効率的に回復できるそうです。

 

これらの結果から見て、持久力の必要性が筋瞬発力 (筋パワー) を超えることはさすがにないものの、多少は心肺機能を高めるようなトレーニングメニューを組み込むことも必要なのではないかと思いました。特に先発投手は1試合の中でたくさんのイニングを投げるため疲労もたくさん溜まるので、そういった点から心肺機能がより大事になるとは思いますが、リリーフ投手も当然、短い登板間隔の中でなるべく疲労を溜めないことが大事なのでこの記事のポイントは当てはまると考えられます。

 

野球選手における有酸素能力

http://baseballstrength.org/aerobic-capacity-in-baseball-players-by-jose-vazquez-pt-rscc-and-gene-coleman-ed-d-rscce/